わずか3年で3割値上げ「大戸屋ランチ」変化の実情 物価高の時代、庶民の味方は今もコスパ最強だ
定食チェーンとして知られる大戸屋。
創業は1958年、「日本人の4人に1人は栄養不足、と言われていた時代」(同社のHPより)であったことから、安くて美味しく栄養満点の定食を提供することが原点だ。当時は全品50円均一だったという。国内外に400を超える店舗を展開するチェーンとなった今も、その精神は受け継がれている。
手頃な価格で庶民の味方として親しまれてきた大戸屋だが、昨今の物価高によりご多分に漏れず値上げは避けられず、商品の価格はじわじわ上がっている。現在の大戸屋のグランドメニューは930~1100円台が中心価格帯だ。
実は2000年代後半、学生時代に大戸屋でアルバイトをしていた筆者。当時の定食はおおよそ500~700円台の価格帯だったと記憶している。
それ以外にもサービスや注文システムで様々な変化が起こっており、個人的にはかなり隔世の感がある。途中で創業一族によるお家騒動やコロワイドによるTOB、バイトテロなど幾多の出来事を乗り越えてきた。
一時は業績も落ち込んだものの、直近の2025年3月期、第2四半期決算では売上は前年比11.9%増となるなど、業績は回復基調だ。ここ数十年で大戸屋に起こった変化について考察したい。
価格指標となる「大戸屋ランチ」の現在は?
大戸屋の価格指標となるのが「大戸屋ランチ定食」(以下、大戸屋ランチ)だ。
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