まるで外国の学校?「ロッテの工場見学」の裏側 ロッテ「おかしの学校」で見る製造の工夫

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

このリニューアルでは、冷却条件の検証や、包装機械のミリ単位での改造など、細部にわたる調整が必要だったという。

「今回のリニューアルでは、特に包装機の調整に苦労しました。生産ラインを約1カ月停止させ、部品を改造し、テスト製造をしては、アルミ包装の中のチョコの状態も含め、箱ののりやアルミがずれていないかなど確認しました。細かな調整を繰り返すという作業を何度も重ねました」(工場担当者)

部署横断で業務改善

ロッテでは、日頃から、生産現場やエンジニア、研究部門といった各部署が連携し、品質の安定化やロス削減に取り組んでいる。業務改善活動では、1年ごとにテーマを設定し、各部署から選ばれたメンバーが集まり議論を重ねている。

最近では、この業務改善プロジェクトによって、パイの実ラインの稼働ロスを削減することができた。

「パイの実が並べられたトレーがライン上に流れていますが、このトレーが詰まると、機械が停止してしまいます。この機械停止こそが、稼働率低下の大きな要因です。頻繁に発生すれば、状況も把握しやすいのですが、発生回数が少ないと見逃す可能性がありました。

そこで、カメラを設置し、異常信号を検知して録画できるシステムを導入しました。何度も動画を見返すことで、最後尾のトレーの搬送のタイミングが遅れてしまっていたことが原因であると特定し、早期の対策が可能となりました」(工場担当者)

こういった改善策は、ほかのプロジェクトにも活用されるなど、横への広がりも見せているそうだ。

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事