再開発の東京で増える「金太郎飴ビル」への"反動" 高層ビルが乱立するなか余白を意識した施設も
おそらく、2025年にもっとも注目されている開発案件が、「TAKANAWA GATEWAY CITY」だろう。
これは、JR東日本がはじめて手がける都市開発プロジェクトで、山手線・高輪ゲートウェイ駅周辺に「新しい街」を作るもの。「ビル」でも「商業施設」でもなく「新しい街」を作るというのだから、その意気込みのほどがうかがえる。
中にはオフィスや商業施設にホテル、さらには文化交流施設なども入り、観光地としての側面も持つ。まちびらきは3月に予定されており、その際にはTHE LINKPILLAR 1という高層ビル、そして高輪ゲートウェイ駅が全面開業する。その他のエリアも2026年度までの開業を目指す。
「高層緑化様式」の典型的なパターン?
注目すべきは、そのビルの形だ。
これは、近年の東京でよく見られる「高層緑化様式」の典型的なパターンである。これは、
② 低層階に付けられた曲線の建築と、それを覆う緑
を満たす開発案件のこと。ここに「『ウェルビーイング』『多様性』などの言葉が入ったスローガン」や「高層ビルの入居テナントはラグジュアリーホテルとオフィス」などを付け加えてもよい。
本プロジェクトは、まさにこの典型的な例だろう。ちなみに、同ビルの高層部には、高級ホテル「JW マリオット・ホテル東京」の入居も決まっている。
こうした「高層緑化様式」として、昨年は麻布台ヒルズなどが誕生している。
また、今後誕生するビルでも、こうした案件は増えてくる。例えば、2028年竣工予定の「Torch Tower」。完成すれば日本一の高さになる385mのビルで、以下がその完成予想図だ。
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