「奄美にあるハブ屋」使用禁止Xデーに向けた対策 時流読み変化続けるハブ屋のビジネス(後編)
値決めで父子で大げんか
祖父から父が受け継いだ原ハブ屋。「いつかは家業を手伝わないといけないんだろうな」──。そう考えていた原ハブ屋2代目の長男・武臣さんだったが、そのタイミングはもっと後だろうと思っていた。
ところが、予想より早く父・武広さんから帰ってきてほしいと連絡があった。2000年、23歳の武臣さんは島に帰り、店を手伝うようになった。
しかし、帰ってきてからはよくけんかをした、と武臣さんは振り返る。
「父ちゃんが長年やってきたことに対して、経験のない自分がこんなふうにせんないかんのじゃないの? と持論をぶつけるわけですから、当然けんかになります」(長男・武臣さん)
商品の値決めでぶつかることもしょっちゅうだったという。
「当時ハブ革と5円玉を入れたお守りを160円で販売していたのですが、計算すると原価割れしていたんです。父ちゃんに伝えたら、『この5円は3円ぐらいで計算するもんだ』と言われて大もめ。笑い話みたいですが、こんなけんかばかりしていましたね」(長男・武臣さん)


















無料会員登録はこちら
ログインはこちら