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「奄美にあるハブ屋」使用禁止Xデーに向けた対策 時流読み変化続けるハブ屋のビジネス(後編)

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  • 横山 瑠美 ライター・ブックライター
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武臣さんの帰郷後は、武広さんが1日3回のハブショーを担当し、武臣さんが革製品製作の全工程を担当。しかし、生産数はすぐに頭打ちになった。

ハブ皮を製品に使える「ハブ革」にする「なめし」の工程だけでも14工程あり、仕上げるのに1カ月かかる。武広さんと武臣さんの2人体制では、どう頑張っても生産数に限界があった。

長男の原武臣さん(写真:筆者撮影)

そこで武臣さんは、福岡の大学に通っていた弟の良太さんと拓哉さんを呼び寄せた。良太さんは大学卒業後すぐに、拓哉さんは大学を中退して帰郷してくれた。

商学系の大学を卒業した良太さんは経理を担当し、拓哉さんは武臣さんに教わりながら、ハブ皮のなめしに始まる革製品の全工程を担当するように。武臣さんは拓哉さんに革製品づくりをバトンタッチしたあと、商品の企画・小物の製作、デザイン、ウェブ製作に専念するようになった。

家業以外の仕事をしたいと思わなかったのか?

良太さんと拓哉さんは家業以外の仕事をしてみたい、せめて大学を卒業したいと思ったのではないだろうか。当時の思いを聞いた。

「家業を継ぐ・継がないということを深く考えたことはなかったです。ただ、兄が先に帰っていて、仕事量が多くて2人では手が回らないという話は聞いていましたから、帰ってきてほしいと言われても驚きはなかったですね。求められているのなら、よそで働かず、すぐに家業に入るのもいいのではないかと考えました」(次男・良太さん)

「中退するのは残念でしたけれど、経営が大変という話は聞いていたので、仕方ないなと。ハブ屋の仕事は子どものころから当たり前にあるものなので、好きとか嫌いとか考えたことはないですね。もともとモノづくりが好きなので、革製品を作るのは苦じゃない。むしろ楽しく仕事をしています」(三男・拓哉さん)

左から三男の拓哉さん、2代目武広さん、次男の良太さん。原ハブ屋笠利本店前で(写真:筆者撮影)

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