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「奄美にあるハブ屋」使用禁止Xデーに向けた対策 時流読み変化続けるハブ屋のビジネス(後編)

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  • 横山 瑠美 ライター・ブックライター
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こうして原ハブ屋は父と息子3人の4人体制となった。社長はいまも父・武広さんが務めているが、経営の中心は3兄弟。3人で話し合いながら経営改善のための改革を進めている。

3兄弟が帰郷した2000年代前半は「ハブ撲滅推進協議会」が「ハブ対策推進協議会」へと名称を変え、奄美群島のハブ対策が「撲滅」から「共生」へと転換し始めた時期にあたる。その時流に呼応するかのように、原ハブ屋の3兄弟も時代に合った商品開発を考えるようになった。

ハブを知ってもらうためのコンセプト

そこで生まれたのが、新たな商品コンセプト「ハブを知り、理解してもらうためのきっかけづくり」である。なぜこのようなコンセプトにしたのだろうか。

「商品のためにハブを殺すことは一切ない、とお客さんに伝えるためです。環境保護や動物愛護の潮流は日本にいても無視できないほど大きくなっています。お客さんから聞かれたときに、そこにしっかり答えられる商品づくりをしようと考えました」(長男・武臣さん)

武臣さんによると、原ハブ屋の商品を見て「財布を作るためにハブを殺しているの?」とお客さんから質問されることがあるという。

だが、商品のためにハブをわざわざ捕りにいくこともあったのは祖父や父の時代まで。現在、原ハブ屋が商品の原料とするのは、すべて自治体の買い上げ事業で住民が持ち込んだ駆除ハブだ。

それを必要に応じて自治体から買い取り、加工品を作っている。そのスタンスを明確にするために、奄美大島に生息する無毒ヘビ・アカマタを使った商品をやめる決断もした。

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