「図解と文章」の伝達力の違いを"図解"してみる 1度で理解できないような文章は「悪文」である
また、文章は前後の文脈で情報を伝えるのに対し、図解は情報を上下左右を使って表現できるため、情報量が圧倒的に多いという特徴があります。
※外部配信先では図表を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください
「見える化」という言葉が、頻繁に使われ始めたのはいつごろだったでしょうか。以下、「見える化」が使われる場面を列挙してみました。
「悩みの見える化」「仕事の見える化」「問題点の見える化」「人生の見える化」「人脈の見える化」「目標・体系・課題の見える化」「戦略の見える化」「悪循環の見える化」「未来の見える化」「性格の見える化」……。
また、「可視化」という言葉も同じ意味で使われています。「分断」「自分自身」「共通点と意見の違い」「研究内容」「学習成果」「経営情報」「ドラッカーの理論」「政治のリーダーシップ」「構造化」を可視化する……。
この「見える化」や「可視化」は何を意味しているのでしょうか。主に、定量情報を扱うこと、グラフ化することなどをそう呼んでいるようです。結果として「見える化」「可視化」されても、何か「ピンとこない」ような感覚があるのではないでしょうか。
図解は、「全体の構造と部分同士の関係」を表現することを主眼としています。対象の全体の構造がわかる。全体と部分の関係がわかる。全体を構成している部分と他の部分との関係がわかる。それが「見える」ということでしょう。
表やグラフの多用や、簡単なパターン化した図などを「見える化」と呼んでいるようですが、文章だけよりは進んでいるとは思いますが、十分ではありません。また、絵や動画などを使うと、イメージが鮮明にわかるという面はありますが、「構造や関係」は曖昧になってしまいます。
私たちは、「全体の構造」と「部分同士の関係」を見える化することによって、「腑に落ちる」という深い理解に達することができるのです。
「文章」「箇条書き」「図解」の違いを知る
文章は最後まで読まないと全体像がつかめません。一方、図解は、ものごとを素早く簡単に理解できます。図解を使った説明は、文章よりも容易に頭に入ってきます。
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