「自分でやった方が早い病」かかる人の"根本原因" リーダーがこう考えると組織はダメになる

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この3つのマネジメントレベルは、レベルによってルールがまったく違います。そのため、役職が上がってルールが変わったときに、自分の慣れ親しんだやり方を続けようとしてもうまくいきません。

たとえばソフトボールと軟式野球と硬式野球の3つは、見かけは似ていますがルールが違います。硬式野球のルールのままでソフトボールをしても、うまくいかないだろうというのはわかりますよね。

3つのマネジメントレベルも、一見似ていますがまったく性質が違うので、前のやり方だとうまくいかないのです。

マネジメントレベル別の必要スキルの割合

カッツモデルでは、マネージャーが効果的に仕事を遂行するために必要なスキルも3つに分類しています。テクニカルスキル、ヒューマンスキル、コンセプチュアルスキルの3つです。

マネジメントの階層によって、それぞれのスキルが求められる割合が変わってくるのがポイントです。

テクニカルスキル……業務を確実に行うために必要となる実務的な技術や能力です。たとえばパソコン操作が得意、IT技術に長けている、経理が得意、 電話対応が素晴らしい、商品知識が豊富、 セールスのプレゼンが上手、といった専門的なスキルです。

ヒューマンスキル……周りの人たちと人間関係を築き、それを良好に保つために必要な能力、スキルです。部署のメンバーを引っ張っていくリーダーシップや、上司や部下、お客様、取引先など周りの人たちと良い関係を築くことができるコミュニケーション力、上手に他人の意見を聞くことができる傾聴力、言いたいことを人に伝えるプレゼンテーション力、あるいは交渉力などです。

コンセプチュアルスキル……部下から上がってくる断片的な情報を集めて、その中から問題の本質を見極めて判断をする能力です。これにはロジカルシンキングやクリティカルシンキング、問題解決力などが含まれ、客観的に物事を分析し、原因と結果のつながりを理解することが求められます。

これら3つのスキルは、どのマネジメントレベルにおいても必須となりますが、レベルに応じて必要とされる割合が異なります。

あべき光司
カッツモデル(図:本書より引用)

ローワーマネジメントでは……「ちゃんとやる人、実行する人」であるローワーマネジメントに求められるのは、主にテクニカルスキルです。

おおよそテクニカルスキルが70%、ヒューマンスキルが20%、コンセプチュアルスキルが10%くらい求められている、と考えておくといいでしょう。

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