禅が教える「居場所」と「孤独」のほどよいバランス 「つながるべき」か「つながらないべき」かの基準

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ただ、一遍さんのいう「独り」は恐らく、現代人が思うほど悪いものではなかったろうとも思います。

なぜなら、禅においては、孤独は人として自然な状態であり、耐えるものでも、悲しむべきものでもなく、ただ「受け入れる」もの。

寂聴さんも「最初から自分は一人だと思って、他人に期待しないほうが家族や友人ともうまくいく」と語っています。

さらに言えば、禅には「孤独であることを大切にしよう、一人でいることを幸いと考えよう」、そういう精神があるのです。

居心地よくても「逃げられない」は辛い

現代では、SNSで繋がることが良しとされ、孤独は悪いものと見なされがちです。

確かに、人は一人では生きていけないと、私も思います。

人は集団をつくる生き物であり、集団に属することで、心が安定するのも確かです。

しかしながら、ブラック企業のような集団のみならず、愛と尊敬に満ちた居心地のいい集団であったとしても、そこから「逃げられない」環境は苦しみのもとです。

友人の輪から外されまいと1日に何十通もLINEのやりとりをするのがしんどい、と感じたことはありませんか?

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