禅が教える「居場所」と「孤独」のほどよいバランス 「つながるべき」か「つながらないべき」かの基準

✎ 1 ✎ 2 ✎ 3 ✎ 4
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

どんなコミュニティにも馬が合う人、合わない人はいるはずです、趣味にせよ地域にせよ、共通の話題が1つあるだけで、人付き合いは格段に楽になります

大切にしてほしいコミュニティ

それから、ぜひ大切にしていただきたいのが、学生時代の仲間です。

卒業して以来ほとんど会っていない、連絡もとっていないという人も少なくないでしょう。それでも一度会ってしまえば学生時代にタイムスリップしたように「おい、おまえ」「なんだよ」で呼びあえる関係に戻れるのが、同級生というものです。

たとえ社会的な立場が変わろうと、価値観がズレようと、それでも裸の付き合いができる気安さはほかでは得られません。若い方にはピンとこないかもしれませんが、お約束します。歳を重ねるごとに同級生の有り難みがきっとわかります。 

一般的には、男性より女性のほうが居場所づくりが得意であるように思います。

趣味のサークルに参加したり、育児を通じて地域の人たちと繋がったりと、自分から家庭と職場の外へ出ていくことに、比較的ためらいがありません。これに対し男性は、定年を迎え、会社の人間関係を失ってはじめて居場所さがしを始める人が大半です。

だから慌てるのです。

仕事も趣味も友人もなく、一人ぼっちになった夫は妻にべったり。

いわゆる「濡れ落ち葉」のできあがりです。

定年後なんてはるか先だよ」と思う方も、今すぐ居場所づくりを始めて早すぎるということはありません。第一「安心してありのままの自分をさらけだせる」場所など、そう簡単には見つからないでしょう。

次ページ禅の「一人でいる時間」の知恵
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事