女性とスタッフの1人が必要なモノが多いと思われる寝室の仕分けをしている間に、ほかのスタッフたちが玄関から片付けていく。生活空間から離れるにつれて不要なモノが増えていくからだ。
モノを捨てられない人と捨てられる人の決定的な違い
ときどき3部屋となりにいる姉が不安そうに様子を見にきていた。ちゃんとモノを捨てられているか心配しているわけではない。というのも、直前まで「やっぱりキャンセルしたい」とまで言っていた妹が、あれもこれも捨て始めたからである。
「いるって言っていたモノまで捨てているから大丈夫なんかなって」(姉)
捨てるモノの量が増えたことで想定していた作業時間をオーバーしそうだったが、せっかく断捨離モードに入っている女性にイーブイも臨機応変に対応する。
なぜ、いきなりモノを捨てられるようになったのか。「なんか、もういいかなって」と、本人もよくわかっていないようだが、二見氏にはその理由がわかっていた。
「ゴミが溜まり始めるのにもキッカケがあるように、片付けられるようになるのにもキッカケがあるんです。この女性はモノを捨てられないというよりも、部屋の中に何があるかがわかっていなかったんです。だから、1つひとつ手に取って判断したことで、捨てられるようになったんだと思います」
モノを捨てられない状態とは、家にあるモノを把握できていない状態とも言い換えられる。当初はモノを全体の5割まで減らすことを目標としていたが、気づけば女性は9割近いモノを捨て、想定をはるかに上回る断捨離に成功したのだった。
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