「ゴミ山で眠る女性」が"家中のモノ"を捨てた結果 引っ越して8年、はじめて荷解きをしてゴミを捨てた

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女性とスタッフの1人が必要なモノが多いと思われる寝室の仕分けをしている間に、ほかのスタッフたちが玄関から片付けていく。生活空間から離れるにつれて不要なモノが増えていくからだ。

ゴミ屋敷
キッチン周りはシンクもきれいにクリーニングして完了(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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ベッドも解体し、引っ越してきた当初よりもスッキリした状態に(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

モノを捨てられない人と捨てられる人の決定的な違い

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ときどき3部屋となりにいる姉が不安そうに様子を見にきていた。ちゃんとモノを捨てられているか心配しているわけではない。というのも、直前まで「やっぱりキャンセルしたい」とまで言っていた妹が、あれもこれも捨て始めたからである。

「いるって言っていたモノまで捨てているから大丈夫なんかなって」(姉)

捨てるモノの量が増えたことで想定していた作業時間をオーバーしそうだったが、せっかく断捨離モードに入っている女性にイーブイも臨機応変に対応する。

ゴミ屋敷
片付けスイッチが入った依頼者(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

なぜ、いきなりモノを捨てられるようになったのか。「なんか、もういいかなって」と、本人もよくわかっていないようだが、二見氏にはその理由がわかっていた。

「ゴミが溜まり始めるのにもキッカケがあるように、片付けられるようになるのにもキッカケがあるんです。この女性はモノを捨てられないというよりも、部屋の中に何があるかがわかっていなかったんです。だから、1つひとつ手に取って判断したことで、捨てられるようになったんだと思います」

モノを捨てられない状態とは、家にあるモノを把握できていない状態とも言い換えられる。当初はモノを全体の5割まで減らすことを目標としていたが、気づけば女性は9割近いモノを捨て、想定をはるかに上回る断捨離に成功したのだった。

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9割方のモノを捨て、すっかり生まれ変わった部屋。奥に見える寝室も片付いた(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
【写真】「中に何が入っているのか…」一度も開けたことのない段ボールを開梱、そしてついにゴミ山を片付けた!【生まれ変わった部屋を見る】(43枚)
國友 公司 ルポライター

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くにとも こうじ / Kozi Kunitomo

1992年生まれ。筑波大学芸術専門学群在学中よりライターとして活動。訳アリな人々との現地での交流を綴った著書『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』(彩図社)が文庫版も合わせて6万部を超えるロングセラーに。そのほかの著書に『ルポ路上生活』(KADOKAWA)、『ルポ歌舞伎町』(彩図社)がある。

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