「ゴミ山で眠る女性」が"家中のモノ"を捨てた結果 引っ越して8年、はじめて荷解きをしてゴミを捨てた

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散乱していた衣類は、長年足で踏み潰し続けたことで圧縮されていた。作業にあたったイーブイのスタッフが服の袖を掴むも、紙ゴミと交じり合ってなかなか引っ張り出せない。

そんな部屋にできたわずかな窪みにクッションを置き、ゴミを枕にしながら住人の女性は眠っていた。クッションの横に置かれた段ボール箱はテーブルの代わりだ。インスタントコーヒーの瓶、ボールペン、ハサミといった使用頻度の高い身近なモノの置き場になっている。

ゴミ屋敷
寝室代わりにしていた奥の部屋は身体を休められるようなスペースはない(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
ゴミ屋敷
玄関に入ってすぐのキッチンにはゴミが散乱し、部屋の中に入ることも難しい(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)

引っ越しで真っ先に「捨てたほうがいいモノ」

住人の女性が今の家に引っ越してきたのは約8年前のことだ。もともと片付けが苦手だったというが、ここまでゴミだらけになってしまったのは引っ越しが原因だった。女性が当時を振り返る。

「前に住んでいた家もここと同じ二間だったんですが、今よりはもう少し広かったんです。モノは捨ててきたんですが、引っ越し業者さんが捨てるモノまで一緒に全部持ってきてしまって。そのとき鬱がひどかったので引っ越しの日までにちゃんと箱詰めできなかったんです。

新しい家に来てから捨てるつもりでしたが、片付けようとしてもモノが広がるばかりで。いっときは親が週に1日来てくれていたんですが、がんで体調も悪くなってきていたので“もういいよ”って言ってからこの状態です」

おそらく、業者もやむを得ずすべての荷物を搬入したのだと思われる。引っ越し当日、客の家に行っても仕分けも箱詰めもまったく終わっていない。しかし、引っ越し自体は完了させないといけない。とはいえ、一緒に仕分けをする時間もなければ、そもそも仕分けは業務外である。そうなると、すべて持っていくほかない。

「引っ越しに向けた片付けは1カ月前から始めたほうがいい。どんなに遅くとも2週間前から」と二見氏は言う。

ゴミ屋敷
住人の女性とともに「いるモノ・いらないモノ」を仕分けていく(画像:「イーブイ片付けチャンネル」より)
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