もともとこの施設は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックを目指して2018年度に開業予定だったが、指定管理者の変更や豊洲市場移転の延期、コロナ禍などを経て、計画よりも5年ほど遅れた開業となった。

千客万来、実は施設管理者は「万葉倶楽部」だ(筆者撮影)
「日本の文化を発信」するスポットに
ただ、事業者の提案には「食を起点に日本の文化を発信」するという理念が書かれてあり、訪問客の重要ターゲットとして訪日観光客が押し出されているのは変わりない。
実際、施設は江戸時代の街並みが再現されていて、長屋が連なっている。その中に飲食店が軒を連ね、場内で食べ歩きができるのだ。飲食店の横には大きな「時の鐘」もあり、さながら江戸時代をテーマにしたテーマパークである。
「インバウン丼」が話題になるのも、千客万来のこうした「外国人向けに作られた施設」というイメージがあるのだろう。

訪日客がイメージする、日本っぽい風景が広がる「千客万来」(筆者撮影)

櫓(やぐら)もあり、武士や忍者が登場する殺陣ショーが行われることも。訪日客を強く意識していることがわかる(筆者撮影)
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