黒門市場「インバウンド肉串」へのモヤモヤの正体 金のない日本人の「静かな排除」が拡大している
![黒門市場](https://tk.ismcdn.jp/mwimgs/2/8/570/img_289b8664f9e9327f86c3dcff24c20aa4353270.jpg)
インバウンド向けに、海鮮丼や肉串を販売する店が、観光地に増えています。なぜモヤモヤしてしまうのでしょうか?(筆者撮影)
おにぎりが1000円、カツカレーは3000円、リフト券は1日1万500円……。
ニッポンであってニッポンではない場所「ニセコ」。訪れる人の多くがインバウンド客で、日本語よりも英語の看板が目立つこの場所は、「選択と集中」によって独自の成功を収めました。物価の高さに複雑な気持ちになる人もいるでしょうが、実は日本を見渡すと、同じように"ニセコ化"が進んでいる場所は少なくないことに気づきます。
都市ジャーナリスト・チェーンストア研究家の谷頭和希氏の新著『ニセコ化するニッポン』より一部抜粋してお届けします。
注目されるニッポン・テーマパークの「高額っぷり」
最近のインバウンド向け「ニッポン・テーマパーク」がそれまでと異なるのは、そこで売られている商品やサービスの値段の「高額っぷり」が必ずセットで報じられることだ。
例えば、「豊洲 千客万来」。この施設については開業当初から、以下のような内容のニュースが飛び交っていた。
「インバウン丼だ」海鮮丼が1万5000円! 豊洲市場にオープンの新スポット 外国人観光客らでにぎわう(FNNプライムオンライン、2024年2月1日)
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