心が強い人は「不安は妄想」だと知っている 実体のないものに反応するのはムダ!

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不安の感情にどう対応するか。ブッダの超合理的な考え方を紹介します(写真:Sutichak / PIXTA)
「現代に生かせる智恵」が、2500年前からある原始仏典には凝縮されています。現代人の誰もが抱える「不安」についての解決策も書いてあります。
心配事があったり、将来が見えないために「自分に自信が持てない」と思っている人への処方箋も、もちろん書かれています。
中卒→大検→東大→永田町シンクタンク勤務→インドで得度という経歴を持つ独立派・出家僧の草薙龍瞬氏(近著に『反応しない練習』がある)が、今回は不安という感情の扱い方について語ります。
前回記事:心が強い人が持つ「他人に反応しない」技術

 

「失敗したらどうしよう」「先が見えなくて不安」「私なんてまだまだ……」

こうした思いが邪魔をして、実力を発揮できなかったり、せっかくのチャンスを潰してしまったり。「もっと自分に自信があれば」と考えることもよくあります。しかしブッダが教えるのは、意外な解決策です。

本当は、自信なんて「いらない」。

不安は、“練習”次第で解消できる。

心の状態を「理解」してから「合理的に考える」ことで、「自信家」以上の成果を出せる――そんな驚きの智恵を、ブッダは教えてくれます。

不安の正体、わかっていますか?

そもそも「不安」とは何でしょうか。先のことをネガティブに――失敗するとか、笑われるとか――考えることでしょう。そういう「アタマの中の想像事」は、すべて「妄想である」(!)と、ブッダは理解します。まずこれを理解するところから始めてみます。

ブッダの教えの特色は、人の精神状態(アタマの中身)を、「心の反応」によってわかりやすく「分類」することです。つまり、悩みを抱えたアタマの中を、

(1)貪欲(過剰な欲求。現状以上に求めてしまう心)
(2)怒り(不快感・不満)
(3)妄想(アタマの中で考えること。過去を思い出す・将来を想像することなど)

 

という“3つの反応”によって区別するのです。

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