心が強い人は「不安は妄想」だと知っている 実体のないものに反応するのはムダ!

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人は、できるかどうか、成果が出るか否か、あれこれと将来のことを予測・判断したがります。しかし結果が見えるのは「先の話」。それを今の時点でわざわざ考えようとすることは、「ムダな反応」ではないでしょうか。

本当の自信はどうやって育つか?

また、仮に一度は成功したとしても、状況はつねに変わります。次もうまくできるとは限りません。「自信がついた」といっても、その自信は次の状況には通用しないものなのです。「え? こんなはずじゃないのに(自信があったのに……)」と戸惑うことは、ビジネスでもスポーツの世界でもよくある話です。

「自信を持ちたい」という発想自体が、人が期待するほど合理的ではないのです。

では、仏教には「自信」なるものがないかというと、そうではありません。ただもっと合理的に、確実に「自信に導く考え方」をします。

ブッダが教える「正しい自信のつけかた」をまとめてみましょう。

ひとつ目は、「妄想しない練習」をすること。これは先ほどお伝えした「妄想という心の状態を客観的に理解する」訓練です。そのために瞑想タイム――心の状態を見る時間――を生活習慣にしてしまうこと。これは続ければ続けるほど、効果を発揮します。

不安という「妄想」を取り除いていくと、自然に残るものがあります。それが「行動」です。「やってみる」ということです。逆にこれを欠いたところでは何も始まりません。

つまり自信の“本質”とは「やってみる」ことなのです。

さて、ブッダが教える、正しい行動の順序は次のとおりです。

 (1)やってみる(体験を積む)
⇒(2)ある程度の成果を出せるようになる(周囲が認めてくれるようになる)
⇒(3)「こう動けば、ある程度の成果が出せる」という“見通し”がつくようになる

 

どんな世界でも、(1)の積み重ね。(2)の「成果」が出るまで時間が必要になります。その途中に出てくる「本当にうまく行くのだろうか」という不安が、まさに妄想。ほんとはその妄想に反応しないで、ただ「やってみる」の連続だけでいいのです。

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