心が強い人は「不安は妄想」だと知っている 実体のないものに反応するのはムダ!

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

目を閉じて見えるものが「妄想」。目を開いて見ているものが「現実」です。こう考えると当たり前なのですが、妄想と現実とは、はっきりと違います。

この2つを区別できるようになることが、「ムダな妄想をしない」決定的な方法になるのです。

「不安」は、妄想の典型です。だから「妄想しない」練習を積んでいけば、不安も徐々に湧かなくなっていきます。これほど合理的で効果的なメンタルトレーニングは、ブッダの教えならでは。生かさない手はありません。

「自信を持ちたい」と考えるのもムダ

「不安に打ちかつために、もっと自信を持ちたい」と、人はよく考えます。しかしブッダは、「自信を持ちたい」という発想も“大きな勘違い”だと教えます。実は……「自信」もまた「妄想」にすぎないのです。

というのも自信とは、自分はできる・能力がある・きっとうまくいくという判断・予測のことです。しかし、「できる・できない」という判断も、「きっとうまくいく」という予測も、アタマの中にしかありませんね。となると、「心の状態をまずは理解する」ブッダの教えに照らせば、これらはすべて「妄想」ということになるのです。

ということは、「不安があるから自信を持ちたい」という人は、次のような「不合理な」思考をしていることになります。

不安という「妄想」がある。
⇒その妄想を打ち消すために、自信という「妄想」をしている。

 

つまり、妄想の上に妄想を重ねている状態です。もし「自信」という妄想が、「不安」という妄想より強ければ、「自分はできる!」「きっと成功する!」と思えるかもしれません。しかし大抵は、「不安」と「自信」とのせめぎ合いです。勝つこともあれば、負けることもある。私たちの日頃の心境を振り返ってみると、たしかにそんな感じですよね。

ブッダが教える解決法は、もっとシンプルでラジカル(根本的)です。

「妄想そのものを、心の状態を客観的に理解することでリセットしてしまいなさい」

というのです。妄想が止まれば「不安」は消えます。となると、ムリヤリな「自信」もいらなくなってしまうのです。

次ページ正しい自信はこうして身に付く
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事