交響曲とは、従来、オーケストラ演奏のみというのが通例だったが、第九の第四楽章では、交響曲の中に合唱とソロが参加する。
この史上初の試みに、観客は意外性とともに興奮を感じ、割れるような拍手を送った。初演の成功を受け、2週間後にはさらに広い会場である王宮の大レドゥーテンサールにて再演され、その後もロンドンやベルリンなどでの演奏を経て、19世紀の間に世界中で演奏され始めた。
日本での演奏の歴史
アジアで初めて第九が演奏されたのは、1918年。
第1次世界大戦のドイツ人捕虜たちが、徳島県鳴門市の板東俘虜(ふりょ)収容所にて行った演奏会だ。その後も、日本各地でドイツ人捕虜による演奏会が続き、次第に第九が日本人に知られるようになる。
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