「起業したい会社員」は事業計画書なんかいらない 小さなお金で始められる起業でまず実務に慣れる

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実際のところ、この段階で作った書類や数字は、ほとんどの場合、想定通りにはいかないものです。作ったとしても、現状に合わせて定期的にアップデートしなければいけません。大事なのは、まだ何も始めていないときに書く「夢のような計画書」ではありません。実際に動き出してからの「現実的な資金繰り表」です。

多くの人は「夢のような計画書」を作ったことで満足してしまい、結局、二度と見ないなんてことになりがちです。だからこそ、融資を受けないのであれば、計画書作りに時間をかけすぎないようにしてください。

でも、中には「事業計画書を作ったほうがやる気になれるんだよ!」という人もいるでしょう。そういう人のために簡単な事業計画書の作成方法をお伝えしておきます。名付けて「あらい式起業計画書」です。

超初心者向けに作りました。2つの起業計画書を組み合わせれば、いわゆる事業計画書が完成します。金融機関などの専用書式と比べると、ずいぶんざっくりした印象を受けるかもしれませんが、これから起業を始める人にとっては、これくらいシンプルでいいのです。

「あらい式起業計画書」(左)と「あらい式起業計画書」②(出所:『起業神100則』)

起業に必要なお金の考え方

「あらい式起業計画書②」の上半分に書かれているのは、起業に必要なお金を、どこからどうやって調達するかの設計図です。

まずは、好きなように左の欄の「必要な資金」を書いてみましょう。次に、その必要資金を調達するために、どうやってお金を集めるのか、右の欄の「調達先」に書き込んでみてください。このとき、右上には自己資金、右下には他人からの借入金を書きます。トータルの資金(資産)がどれだけ大きくても、借入金の部分が大きければ、その事業の体力は弱いということです。例えば「俺は5億円持ってるぜ!」といっても、そのほとんどが借金であれば健全な財務状況とは言えません。

ちなみに、個人事業には「資本金」という考え方は存在しません。「元入金」と呼ばれるものがそれに当たります。法人とは考え方がいろいろと異なるのですが、今は細かいことは気にしなくて大丈夫です。

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