「働く外国人」職場でモヤッとした時の付き合い方 舌打ちするベトナム人を叱ってはいけない理由
近年、日本で働く外国人が増え、職場の多様性がにわかに高まっています。それに伴い、外国人材マネジメントの問題が取り沙汰されるようになりました。外国人材と対面したとき、違いをどう克服すればいいかわからず、マネジメントにとまどう日本人上司が増えているというのです。
そこで本稿では、外国人材コンサルタントとしてグローバル企業から中小企業、地方自治体まで、全国に多数のクライアントを抱える千葉祐大氏の新著『今日も異文化の壁と闘ってます』から一部を抜粋し、異文化コミュニケーションの理論から実践まで、現場事例を交えてお伝えします。
初対面の外国人、何で判断する?
異文化の相手とコミュニケーションを取るときは、「文化の氷山モデル」と呼ばれる考え方をベースにしてください。氷山って海に浮かんでいるデカい氷のことですが、あの形状が異文化コミュニケーションを説明するのにうってつけなんです。
なぜって、氷山は水面下のほうが容積が大きいですよね。そこがミソです。まず、この話の前提となる質問をします。
初めて会った相手を見定めるとき、あなたは何を判断材料にしていますか? 好き嫌いや善悪の判断につながっているのは、どんな点でしょうか? おそらく、相手の「言葉」や「態度」で判断することが多いのではないでしょうか。
「彼女はずっとニコニコしているから、心がやさしい人に違いない」「彼はいちいち反論してくるから、けっこう面倒くさい性格なんだろうな」といった感じです。
でも、これはなにも特別なことじゃありません。たぶん世界中の多くの人が、同じ考え方だと思います。
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