星野リゾート、総スカン「大学1年でも内定」の意義 学生や採用担当者には不評だが隠された意図がある?

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星野リゾート 星野佳路
斬新な取り組みを発表した星野リゾートの星野佳路社長(撮影:尾形文繁)

星野リゾート(長野県軽井沢町)は、この10月から大学の学年に関係なく入社試験を受けられるように採用制度を変更しました。今後は大学1・2年生にも採用内定を出すことになり、メディアやSNS上で話題となりました。

大学1年生に内定を出すという新制度は、就職する大学生や採用する企業にとってどのような意味があるのでしょうか。また、この傾向は日本企業全体に広がっていくのでしょうか。

4年間ずっと就活するの?

今回、50名超の現役大学生にアンケート・ヒアリングで星野リゾートの新制度について調査しました。全体では否定的意見が多数を占めましたが、下級生の一部から肯定的意見が聞かれました。

「いま就活は完全な売り手市場ですが、いつまた就職氷河期がやってくるかわかりません。とりあえず早期に内定を確保し、プータローの不安から解放されるのは、学生にとって素晴らしい仕組みだと思います」(国立大学1年生)

「いま、演劇に打ち込んでいます。来年からインターンが始まって演劇のほうをセーブしなければならないと思うと、かなり憂鬱です。1年でサクッと就職先を決めて4年間思い切って好きなことに打ち込めるというのは、大賛成です」(私立大学2年生)

逆に、現在就活中の3年生や就活を終えた4年生からは、懐疑的な意見、否定的な意見が数多くありました。

「1年生って、まだ自分自身の志望が固まっていないし、社会のことを知らないので、ちゃんと会社の良し悪しを見極められるとは思えません。3年生の今の私でもなかなかできないことを1年生にやれというのは、ちょっと酷だと思います」(私立大学3年生)

「入学した頃は金融業界に憧れていましたが、いろいろと興味が移り変わり、最終的に海運会社に内定しました。もし私が1年生から就活を始めていたら、4年間ずっと就活をしていたことになります。考えただけでもゾッとしますね」(私立大学4年生)

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