胡散臭い専門家と信頼できる専門家の「決定的差」 プロフィールの作り方にも、技術が問われる

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そのための専門家のプロフィールには、基本形があります。以下、私が用いているプロフィールを例に解説します。

中小・ベンチャー企業専門のPR戦略コンサルタント。
早稲田大学大学院理工学研究科(物理学専攻)修了後、テレビ東京に入社。「ワールドビジネスサテライト」「ガイアの夜明け」を、ディレクターとして制作する。個の力で戦う中小・ベンチャー企業のあり方に魅かれ、500社以上の中小・ベンチャー企業を取材。また7万通以上のプレスリリースを読んだことで、中小・ベンチャー企業が犯しがちな伝え方の敗因を知る。
その後、中小・ベンチャー企業への関心が高まり、ソフトバンクに転職。孫社長直轄のメディア事業を担当し、孫社長の情報発信術を間近で学ぶ。年に1組しか選ばれない「ソフトバンク・アワード」を受賞。現在は独立し、中小企業やベンチャー企業を中心にPRの支援を行っている。
著書『小さな会社のPR戦略』(同文舘出版)、『巻込み力』(Gakken)。『東洋経済オンライン』『プレジデントオンライン』『Forbes JAPAN』でも連載中。

冒頭には自分が何の専門家か一言でわかる肩書きを記します。医師、弁護士、あるいはマーケティング・コンサルタント、料理研究家、ダイエットコーチといった具合です。私の場合は「中小・ベンチャー企業専門のPR戦略コンサルタント」になります。

肩書きに続くのは自分の専門性を高めることができた経緯と現状の説明です。

私の場合は「テレビ東京で実際に中小・ベンチャー企業を中心に取材をしてきたこと」「ソフトバンクに転職し、事業者側として情報発信してきたこと」「新規事業立ち上げの功績で全社表彰を受けたこと」を、専門性を得られた経緯として記しています。

そして最後はメディア出演実績、著書、表彰歴のように専門性の高さを客観的に証明できる要素で締めくくります。

第三者が見て信用できるプロフィールかどうか

「自分の専門性を高めることができた経緯と現状の説明」、そして最後の「メディア出演実績、著書、表彰歴」は、いずれも専門性の高さの証明として機能しています。

プロフィールを印象強いものとするために大切なのは、できるだけ「固有名詞」や「数字」を盛り込むということです。この2点を心がけるだけでも、プロフィールは格段に強いものとなります。

もし私のプロフィールで「東京のキー局で報道番組を制作」「キー局を退職後、大手IT企業に転職」のように、「テレビ東京」や「ソフトバンク」という固有名詞を完全に省いてしまったら、印象はかなり弱いものとなります。加えて自分が在籍した企業の実名も書けないようだと、「会社を不祥事で辞めたなど、具体的な社名を出せない不都合があるのでは」といった疑念すら持たれてしまいます。

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