「衆院選2024」日本経済は政権交代で良くなるのか 裏金問題などで自民党の議席数はどうなる

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

民主党政権は2011年には東日本大震災に遭遇し、わずか3年で自民党に再び政権を奪われている。本格的な与野党逆転による政権交代が実現したにもかかわらず、海外の先進国などで見られるような本質的な改革が実行される前に、再び自民党に政権を奪還されたわけだ。

ちなみに、民主党政権から政権交代を果たした安倍政権は、大胆な金融政策を核にした「アベノミクス」をスタートさせたのだが、デフレ脱却、景気回復を実現させることなく、新型コロナウイルスによる急激な景気後退に巻き込まれていく。

海外では大きな成果を上げてきた政権交代の歴史

では、海外では政権交代によって、どんなことが起きてきたのか。いくつか、代表的なケースを紹介してみよう。政権交代と言えば、大統領が代わるごとに官僚などのスタッフも総入れ替えになると言われるアメリカだが、過去のケースで景気が良くなったケース、悪くなったケースがある。

<1933年 フーヴァー大統領→ルーズベルト大統領>
1930年代の大恐慌時代は、共和党のフーヴァー大統領が適切な対応をしなかったために事態を深刻化させ、政権交代によって民主党のルーズベルト大統領が誕生。ニューディール政策を実施して景気の回復に努めた。もっとも、実際にはルーズベルト政権でも、景気を回復させることはできずに、1937年前後には景気の最悪期となっている。最終的には第2次世界大戦終了後、はじめて大恐慌からの回復が実現したと言われている。

<1981年 ジミー・カーター大統領→ロナルド・レーガン大統領>
第2次世界大戦後、1970年代は景気後退時のインフレ、いわゆる「スタグフレーション」という状態が続いていた。そんな1970年代を、政権交代によって救ったのが「レーガノミクス」という経済政策を打ち出して誕生したレーガン大統領だ。1970年代の景気後退を、短期的とはいえ転換させることに成功したのだ。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事