「衆院選2024」日本経済は政権交代で良くなるのか 裏金問題などで自民党の議席数はどうなる

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

細川政権が誕生した1993年の株価の年間騰落率は「+2.9%(日経平均株価、以下同)」、さらに羽田孜内閣から村山内閣への政権交代が実現した1994年には「13.2%」と株価が上昇している。1993年の政権交代では8党の連立政権の基盤が不安定で、経済政策など目立った動きもなく、政権交代の経済効果を判断するには期間が短すぎると考えていいだろう。

ちなみに、細川内閣の最大の遺産は「小選挙区比例代表並立制」への移行という選挙制度改革を実施したことだ。それまで大政党に有利と言われてきた「中選挙区制」を改めて、小選挙区と比例代表制をミックスさせた選挙制度が誕生した。

ところが、比例代表による復活などを盛り込んだために、かえって既存の政党に有利に働くようになってしまい、自民党政権を長期化させる結果となった。野党自らが自民党有利の選挙制度を作ってしまった感がある。

2009年の日経平均株価は、年間騰落率「+19.0%」

<2009年 麻生太郎内閣→鳩山由紀夫内閣>
この前年にはリーマンショックがあり、経済は大きく低迷。さらに麻生首相本人の失言などが加わり、自民党の人気は凋落。一方の民主党は「子ども手当や高校無償化などを盛り込んだマニフェスト」を発表し、歳出改革や埋蔵金で16兆8000億円の財源を捻出すると公約。実際には、当てにしていた財源が確保できずに途中で頓挫するわけだが、日本で初めての本格的な二大政党時代に突入かと思われた。

政権交代が実現した2009年の日経平均株価は、年間騰落率「19.0%」となり大きく上昇している。経済成長率も、「−5.4%(内閣府国民経済計算)」だったが、政権交代後の2010年の実質GDP成長率は「+4.2%(同)」となって景気回復を果たしている。ちなみに、リーマンショックは世界中の経済に影響を与え、世界全体で「−0.1%」(2009年)とマイナス成長になっている。

関連記事
トピックボードAD
政治・経済の人気記事