日経平均株価をもっと個別でみるクセをつけよう 三菱地所は2013年の高値を更新できていない

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2024年10月現在の日経平均は、2023年5月に2つのMAによるGCを形成し、今年8月に急落したことで、9月にかけて下ヒゲがMAを割り込む場面も見られた。だが、月末の終値ベースでみると18カ月連続で「株価>12カ月MA>24カ月MA」の状態が継続している。

日経平均採用銘柄の騰落と高値をつけた時期は?

2024年10月11日時点における日経平均採用銘柄で、2012年末の株価と単純比較できる銘柄は216銘柄ある。株式分割・併合により表面上の株価が変化しているケースが多々あることから、それらを考慮した調整済み株価を使って計算すると、10月11日時点での上昇率トップはレーザーテック(6920)の123.1倍である。5月23日につけた高値との比較では、なんと233.3倍に達している。

10倍以上になった銘柄は同時点で13銘柄、5倍以上で57銘柄、日経平均の上昇率には遠く及ばないが、2倍以上では145銘柄に達している。一方、まさかと思われるかもしれないが、上記期間中で2012年末値を上回る場面はあったものの、現時点でなんと2012年末より下落している銘柄も、シャープ(6753)、三菱自動車(7211)、日揮HD(1963)など12銘柄ある。

2013年から2024年までで、10月はまだ途中であるが142カ月の時間が経過している。そこで「縦軸」となる株価ばかりが注目されがちだが、今回は「横軸」の時間に注目して、この間における、日経平均で比較可能な216銘柄の高値をつけた時期をみていきたい。グラフは216銘柄が高値をつけた年の分布をみたものだ。

日経平均は2024年に最高値を更新したため、ほとんどの銘柄も今年になって高値をつけていると思われる方が多いかもしれない。だが、2024年高値銘柄は過半数こそ超えているものの、121銘柄にすぎない。

2024年以外の年で目立つのは、TOTO(5332)やニデック(6594)など2021年組の16銘柄、レゾナックHD(4004)や花王(4452)など2018年組の27銘柄、JFEHD(5411)や日本航空(9201)など2015年組の20銘柄などだ。意外かもしれないが、最も早期に高値をつけた銘柄は三菱地所(8802)。2013年4月につけた高値をいまだに更新できていない。

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