集中力を上げるために必要な「たった5分」の習慣 人間の脳は「動かないと集中できない」しくみに

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運動不足が続くと、運動系脳番地以外の働きも悪くなってしまうのです。脳の生産性を向上させるには、8時間以上寝る努力を継続し、1日1時間運動することです。

脳の中で、行動や動作に関わっているのは、運動系脳番地です。運動系脳番地はすべての脳番地と密接に連携しているため、「歩き出すだけ」で、運動系以外の脳番地も働き始めます。具体的にいうと、運動系脳番地は以下のように、他の脳番地と密接につながっています。

● 歩き出すために「足に力を入れる」という指令を出したり、どの道を通るのかを判断したりする思考系脳番地

● 「段差がある」「信号が赤になった」など、目から情報を収集する視覚系脳番地

● 「近くでクラクションが鳴っている」「車のエンジン音が聞こえる」など、耳から情報を収集する聴覚系脳番地

● 「どこを歩いているか」「まわりに何があるか」を理解する理解系脳番地

● 「花が咲いていてキレイだ」「混雑していて不快だ」「風が心地よい」といった感情の動きに関係する感情系脳番地

歩くことは、単なる動作ではなく、さまざまな刺激を脳に与えることです。そしてその刺激が脳を活性化させています。

集中力アップに、手軽で効果抜群なウォーキング

「集中力が途切れてきたな」「頭が働かないな」と感じたときに体を動かすと、集中力が回復します。もっとも簡単で、それでいて効果が高いのは、「ウォーキング(歩くこと)」です。歩くことで運動系脳番地だけでなく、つながっている他の脳番地のネットワークを活性化できます。

また、右足を上げると左脳の前頭葉を、左足を上げると右脳の前頭葉を刺激するので、バランスよく脳を使うことができます。それでは集中力を上げるウォーキングのポイントについて見ていきましょう。

◎目的を持って歩く

「犬の散歩をする」「買い物に行く」「お気に入りのカフェに行く」など、歩く目的や動機を決めましょう。動機が決まっているほうが脳に刺激を与えることができます。

また、「散歩の途中に青色のものを見つける」「個性的な看板広告を探す」といったテーマを設定すれば、注意深く周囲を観察するようになるため、視覚系脳番地がよく働くようになります。

散歩の時間は、私にとって「ひらめきタイム」でもあります。1日の予定、昨日やり残したこと、研究課題などを頭の中に入れて歩くと、新しい発想や問題解決のヒントに気づくことがあります。

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