"走るスマートフォン"が車業界に革命を起こす シャオミのEV「SU7」が示す未来のモビリティ

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シャオミがEV市場への参入を発表したのは2021年で、それからわずか3年で市場に製品を送り出した。

EVは従来の自動車のガソリンエンジンを電気駆動のモーターにしただけではなく、自動車の制御システムも含めてスマート化された製品だ。つまりEVはスマートフォンと相性のいい製品であり、スマートフォンを主力製品とするシャオミにとってEV市場への参入は必然でもあったのだ。

EVはドアロック、窓の開閉、フロント・バック・サイドカメラからの映像確認、バッテリー残量の確認など自動車の基本機能の設定・管理から、ナビゲーションの設定や目的地の検索、車内音楽の選曲など車内エンタメシステムの操作も車内中央に設置された大型のタッチディスプレイで行うことができる。EVは見た目こそ自動車だが、その内部はスマートフォンやタブレットのようにシステムによって制御されているのである。

シャオミ SU7
上海のシャオミストアに展示されている「SU7」(筆者撮影)

大手メーカーの自動車と遜色のない仕上がり

では、SU7の実力はどれほどのものなのだろうか? 筆者は2024年6月末に上海にあるシャオミのストアを訪問し、実車を体験してきた。残念ながら路上での試乗はできず、運転席周りの操作性やシートの座り心地などの車内体験のみだったが、SU7の大きな可能性を感じさせた。

シートや車内インテリアの出来栄えは中国メーカー製だからといって安っぽさを感じさせるものでもなく、言われなければ日本やヨーロッパの自動車メーカーが作ったものとの差は感じられない。もちろん細かい部分をあら探しすれば何らかの違いはあるかもしれないが、自動車に関して「ただの一般ユーザー」に過ぎない筆者から見ると、購入をためらわせるような欠点は見当たらない感じだ。

運転席と助手席の間には16.1型の大型ディスプレイが搭載されており、ここから自動車の制御を行うことができる。SU7には数多くのセンサーやカメラが搭載されているので、自動車後方のカメラ映像を確認することもワンタッチだ。またSU7はシャオミのスマートフォンと同じシステム「HyperOS」が採用されており、スマートフォンと同じアプリを動かすこともできる。

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