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EVシフトにタイヤが無関係ではいられない事情 住友ゴム、ブリヂストンなどが導入加速

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クルマが地上を走る以上、タイヤはなくならない。EVになっても必要とされる。だからタイヤメーカーが安泰かというと、それはまた別の話。タイヤに求められる性能がより高度化するからだ。各メーカーは対応すべく動き出している。

市販用タイヤで「EV専用」はまだ少ないが、今後増えていくことは間違いない(記者撮影)

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7月中旬の平日、東京・東雲にあるオートバックスの大型店舗ではテスラ車が数多く見られた。同店の敷地内にはテスラのサービスセンターがあり、充電器も設置されている。

テスラ車が持ち込まれる理由として最近増えてきているのが、「タイヤ交換」だという。主力車種である「モデル3」は、国内では2019年から納車が開始されており、「タイヤ交換の時期になってきている」(同店の浅川大地・カーライフアドバイザー)。

テスラオーナーから人気を集めるのが、仏ミシュランの「e・PRIMACY(eプライマシー)」だ。同タイヤは「ミシュラン史上最高の低燃費性能を誇るプレミアムコンフォートタイヤ」を売り文句としている。

同店でEVに向いているタイヤとして取り扱われているのは、eプライマシーとミシュランの「PILOT SPORT EV(パイロットスポーツEV)」、ブリヂストンの「ECOPIA EV-01(エコピアEV01)」の3製品だ。メーカーによる位置づけは、eプライマシーが幅広い車種に適する低燃費高性能タイヤ、パイロットスポーツEVはEV/HV専用、エコピアEV01はEV専用と微妙に異なる。

実は、EVだからといってエンジン車と同じタイヤが装着できないということはない。“EV向けタイヤ”という明確な定義もまだない。EVの普及台数が少ない現状では「専用」を謳うタイヤは限られている。

ただ、専用かどうかはともかく、今後、EV用タイヤが増えていくことは間違いない。EVとエンジン車では特性が異なる以上、タイヤに求められる性能も異なるからだ。

EVシフトでタイヤへのニーズが変化

まずは「低電費性能」。ガソリン車の「低燃費性能」に当たるが、航続距離の不安が大きいEVではより重要になる。次が「静粛性能」。モーターで走るEVは走行時の音が少ない。それによりかえってタイヤの音が目立ってしまう。「車両の風切り音やタイヤのロードノイズが耳障りだという声をEVオーナーからよく聞く」(オートバックスの浅川氏)。

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