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アメリカでEV販売が急失速、政府目標に"暗雲" 「2022年はEVへ多大な希望。今や熱は冷めた」

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EVの在庫が積み上がっている。

充電スタンドに並ぶEV
この3年で販売が急拡大し、テスラに加えGMなどのEVも充電スタンドに並ぶようになった(撮影:岩田太郎)

特集「EVシフト 絶頂と絶望」の他の記事を読む

EVシフトの流れが変わり始めた。保護主義の高まりにより資源調達や製造の面で難題が噴出。販売停滞を見据え、欧米勢は投資計画の縮小に動く。
『週刊東洋経済』1月6-13日 年始合併特大号の第1特集は「EVシフト 絶頂と絶望」。アメリカのテスラと中国のBYDがグローバル市場を席巻する中、日本勢はどう動くか。熾烈なEV競争の最前線に迫った。
週刊東洋経済 2024年1/6・1/13年始合併特大号(EVシフト 絶頂と絶望)[雑誌]
『週刊東洋経済 2024年1/6・1/13年始合併特大号(EVシフト 絶頂と絶望)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

米国における2023年の新車販売は1530万台と例年並みが予想される。そのうちEVは前年比50%増で史上初の100万台超え、新車販売の約8%を占めるまでに急成長する見込みだ。

バイデン政権も30年までに新車販売の50%をEVにする目標を掲げ、多額の補助金でEV普及を後押しする。

にもかかわらず、米自動車業界関係者の顔色は冴えない。過去3年ほど成長が著しかった高額EVの低迷が止まらないからだ。消費者のEVシフトが停滞する一方で、ハイブリッド車(HV)の販売が急速に伸びており、業界は戦術の変更を迫られている。

米国では21年のEVの年間販売台数が前年の32万台から66万台へと2倍に増え、22年にはさらに98万台へと伸びるなど、EV景気に沸いてきた。ところが、高額なEVを購入できる高所得層の需要が一巡した後、ディーラーでは人気の内燃機関(ICE)車の在庫が2カ月分を切る一方で、EV新車在庫が積み上がり始めた。

在庫は極めて高い水準

米自動車業界分析会社のコックス・オートモーティブのEV新車在庫調査によると、23年4〜6月期の平均在庫台数は9万台超と、前年同期の約2万台に対し大きく増加している。平均在庫日数も92.2日(前年同期は35.8日)にまで積み上がった。その後も同社の調査では、7月初旬の平均在庫日数が111日を記録。10月初旬はやや落ち着いて97日に下がったが、12月初旬に114日に上昇し、依然極めて高い水準だ。

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