初代「リーフ」を発売したのは2010年。
EVシフトの流れが変わり始めた。保護主義の高まりにより資源調達や製造の面で難題が噴出。販売停滞を見据え、欧米勢は投資計画の縮小に動く。
『週刊東洋経済』1月6-13日 年始合併特大号の第1特集は「EVシフト 絶頂と絶望」。アメリカのテスラと中国のBYDがグローバル市場を席巻する中、日本勢はどう動くか。熾烈なEV競争の最前線に迫った。
「今回の共同研究を通じて中国市場をより深く理解し、中国の消費者ニーズにより合致した戦略の策定につながることを期待する」
2023年も押し詰まった12月18日、日産自動車の内田誠社長は北京で、中国のトップ大学である清華大学と共同で研究センターを設立することなどを発表した。
中国市場では、EV、プラグインハイブリッド車(PHV)といった新エネルギー車(NEV)を武器に地元・中国メーカーが大躍進。あおりを受けて日系を含む外資メーカーは台数、シェアとも落としている。
かつて日系で中国トップだったこともある日産。23年度は前年度比23.4%減の80万台となる見通しで、18年度の156万台からほぼ半減の水準だ。
中計発表も棚上げに
販売縮小が止まらなかった三菱自動車は中国撤退を決めたが、日産に同じ選択は難しい。22年度の日産の世界販売台数における中国の比率は3割強で、純利益の中国依存率は約5割に達した。
23年秋に次期中期経営計画を発表するべく準備を進めていたが、大黒柱の中国市場の先行きが見通せなくなったことで中計発表も棚上げになっている。
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