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米国偏重のスバル「カナダでトップ目指す」理由 局地戦に勝機、スモールメーカーの生き残り策

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世界販売台数計画の7割近くを米国が占める。

スバルのEV「ソルテラ」
スバルはEVの「ソルテラ」を22年に米国に投入

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EVシフトの流れが変わり始めた。保護主義の高まりにより資源調達や製造の面で難題が噴出。販売停滞を見据え、欧米勢は投資計画の縮小に動く。
『週刊東洋経済』1月6-13日 年始合併特大号の第1特集は「EVシフト 絶頂と絶望」。アメリカのテスラと中国のBYDがグローバル市場を席巻する中、日本勢はどう動くか。熾烈なEV競争の最前線に迫った。
週刊東洋経済 2024年1/6・1/13年始合併特大号(EVシフト 絶頂と絶望)[雑誌]
『週刊東洋経済 2024年1/6・1/13年始合併特大号(EVシフト 絶頂と絶望)[雑誌]』(東洋経済新報社)書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

「カナダでナンバーワンのEVメーカーになりたい」

関係者によると最近、SUBARU(スバル)幹部は外部への方針説明の中で、そう語ることがあるという。あくまでも、意気込みを表す「例え」としての言い回しである。

スバルの主柱は、2024年3月期の世界販売台数計画101万台のうち67.9%を占める米国だ。次いで日本が同11.4%。その他の国は1桁%台以下にとどまる。今後も米国偏重が大きく変わることはないだろう。

米国は国土が東西南北に広く、気候差が非常に大きい。その中で、価格帯は高めだが悪路走破性が高いSUV(スポーツ用多目的車)で勝負するスバルが得意とするのは、寒冷地帯だ。

顧客層の特徴、ニーズがはっきり

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