世界最大の市場で巻き返せるか。
EVシフトの流れが変わり始めた。保護主義の高まりにより資源調達や製造の面で難題が噴出。販売停滞を見据え、欧米勢は投資計画の縮小に動く。
『週刊東洋経済』1月6-13日 年始合併特大号の第1特集は「EVシフト 絶頂と絶望」。アメリカのテスラと中国のBYDがグローバル市場を席巻する中、日本勢はどう動くか。熾烈なEV競争の最前線に迫った。
急激にEVシフトが進む中国市場で日本勢が苦戦している。先行きに不透明感が増す中、いち早く市場からの撤退を決めたのが三菱自動車だ。
三菱自は2022年11月に主力の「アウトランダー」の新型車を投入したが、鳴かず飛ばずだった。
同社の中国販売台数は、コロナ禍前の19年度上期(4〜9月)に8.1万台だったが、23年度上期は1.5万台にまで減少した。世界最大市場からの撤退となるが、三菱自幹部は「(自社の)主戦場である東南アジアやオセアニアに集中できる」と淡々と話す。
23年(1〜11月)における中国での販売台数はトヨタ自動車が前年同期比2%減(172万台)で踏みとどまっているのに対し、ホンダが同13.5%減(106万台)、日産自動車が同20.7%減(69万台)。マツダも1〜10月期で同27.5%減(6.8万台)と大幅な販売減が続く。
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