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独コンチCEO「パワートレインに左右されない」 組織変革進める独メガサプライヤーが示す自信

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EVシフトが急激に進む自動車業界。対応を迫られているのは完成車メーカーだけではない。自動車部品や素材などのメーカーはもとより、設計エンジニアリングなどの技術系企業、販売業者まで変化と無縁ではいられない。 主力事業を失う、技術が通用しなくなるなど、危機であると同時に新しいビジネスが広がるチャンスでもある。自動車ピラミッドはどこに向かうのか――。

ゼッツアーCEOはコンチネンタルの祖業であるタイヤ部門出身。タイヤ部門担当取締役、オートモーティブグループ担当取締役などを経て、2020年12月コンチネンタルAG・CEO就任。1971年ドイツ生まれ(撮影:谷川真紀子)

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自動車部品の売上高で世界9位、メガサプライヤーの一角を占める独コンチネンタル。売上高6兆円を超える同社だが、ここ数年は会社の組織体制を変更し、事業の買収や売却を積極的に行うなど、変革の道を歩もうとしている。
EVシフトが進む中、どこに向かおうとしているのか。グローバルCEOのニコライ・ゼッツアー氏と日本法人CEOであるバート・ヴォーフラム氏に、自動車業界の市場動向や経営戦略について聞いた。

EVかエンジン車かを問わず事業を進められる

――2021年にはエンジン周辺部品や電動アクスルを主力とするパワートレイン事業をスピンオフし、2022年1月には自動運転やソフトウェアサービスなどの先進領域を集約したオートモーティブセクター事業とタイヤ事業、産業用ゴム・プラスチック製品を手掛けるコンチテック事業の3事業に再編しました。この狙いは何でしょう。

ゼッツアー:自動車業界の動き、これからの市場の変化に合わせて適合できるようにしたいという意識からだ。2021年9月にパワートレイン事業をスピンオフしたことで、現存する3つの事業が自動車のパワートレインから独立した形で事業を進められるようになった。

つまり、EVかエンジン車かを問わずビジネスを進められるようになっている。例えば、ソフトウェアや自動運転機能、電子制御ブレーキの開発を強化しているが、それぞれの技術の方向性はパワートレインの動向によって左右されない体制となった。

――従来、クルマの価値の中心にはエンジンがありました。EVシフトが進むとクルマの価値を決めるのは何でしょうか。

ゼッツアー:将来的にもクルマには4つの車輪があり、シャシーもあり、ブレーキもある。このことは変わらない。ただ、ソフトウェアが果たしていく役割は間違いなく大きくなる。つまり、ソフトウェアがクルマの機能を定義するようになっていく。

ハードウェア側は変わらないが、自動運転支援技術に加えて、OTA(Over The Air=無線通信)によるソフトウェアアップデートを通じて、常に新しい、最新の機能を使えるようになっていくからだ。

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