業績を良くするには、「太鼓」と「鐘」を鳴らせ 暗かったシステム会社が明るい会社に

✎ 1〜 ✎ 3 ✎ 4 ✎ 5 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

大企業というのは、社名がブランディングです。それだけで、ええとこ勤めてはりますな、となります。しかし、残念ながら、ケー・エス・ディーさんはそこまでの知名度はありません。でも「うちの会社、鐘・太鼓あいさつ運動でNHKで紹介されましてん」「あんたんとこ、すごいな、NHKに出はったん」これはすごいイメージアップです。

ただ同じ仕組みでも、メディア受けするようでないとダメなんです。帰ってきて大きな声で「ただいま」「お帰り」では、どこでもやってるやん、となります。そやけど、カネとタイコであいさつしてるところ、ありません。「よそとちゃう」ところがあると、マスコミは取り上げます。会社にタイコかいな、システム会社なのにギャップあるなぁ。だからテレビにも雑誌にもいっぱい取り上げられます。

取り上げられたことで、学生さんもそれを見て「あの会社、オモロイな。いっぺん受けてみよ」ということで、人気が出ました。それで、たくさんの学生さんが受けに来て、いい人材も集まるようになりました。採用対策にもつながっているんです。

商品名もユニーク

おまけです。こちらの会社ではパッケージソフトも販売されていますが、商品名がユニーク。大学生支援システムシリーズは「熱血」シリーズ、健診業務支援システムは「健康一番」、院内感染防止対策システムは「診感染(しんかんせん)」でした。

IT運用サービスの「よーし」は指さし確認をイメージ

IT運用サービスにも名前を付けました。サービスパッケージ「よーし」という名前で販売しています。指差し確認のイメージです。

商品名もオモシロくするだけで、楽しくなります。お客さんにも「なんやねん、『診感染』って」とイジッテもらえて、それで印象も深まります。名立ての由来を説明するのが、そのまま商品の紹介になるんです。

商品名も面白く!(「健康一番」と「診感染」のロゴ)

「名立て」とは、評判が立つようにすること。「子供に命名するような熱い気持ちを込めて商品名を考えているから、ネーミングでなくて『名立て』なんです」と小林社長はおっしゃいます。こだわり抜いた名前が、販促のツールにもなるわけです。

今ボクは、大阪でNPO法人「明るいシステム倶楽部」と一緒に職場を明るくする運動を展開しています。社員の活力を引き出し、明るい社風を定着させる仕組みを持っている会社を認証しており、認証会社も31社になりました。その栄えある第一号が、「鐘と太鼓」の仕組みを作ったケー・エス・ディーさんでした。

会社を明るくしようとすると、普通、売り上げを伸ばそうとか、利益を上げるために効率化しようとか、皆さん、そういうことを考えます。でも実際は、あいさつをしたりオモロイ商品名を考えたり、そしてそれがマスコミに取り上げられたりすることが、会社を明るくする素(もと)になってるんです。

竹原 信夫 日本一明るい経済新聞 編集長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

たけはら のぶお / Nobuo Takehara

有限会社産業情報化新聞社代表取締役(日本一明るい経済新聞編集長)。1971年3月、関西大学社会学部マスコミ学科卒、同年4月にフジサンケイグループの日本工業新聞社に入社。その後、大阪で中小企業担当、浜松支局記者などを経て、大阪で繊維、鉄鋼、化学、財界、金融などを担当。1990年4月大阪経済部次長(デスク)、1997年2月から2000年10月末まで大阪経済部長。2001年1月に独立、産業情報化新聞社代表に。年間約500人の中小企業経営者に取材、月刊紙・日本一明るい経済新聞を発行している。
 

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事