大企業というのは、社名がブランディングです。それだけで、ええとこ勤めてはりますな、となります。しかし、残念ながら、ケー・エス・ディーさんはそこまでの知名度はありません。でも「うちの会社、鐘・太鼓あいさつ運動でNHKで紹介されましてん」「あんたんとこ、すごいな、NHKに出はったん」これはすごいイメージアップです。
ただ同じ仕組みでも、メディア受けするようでないとダメなんです。帰ってきて大きな声で「ただいま」「お帰り」では、どこでもやってるやん、となります。そやけど、カネとタイコであいさつしてるところ、ありません。「よそとちゃう」ところがあると、マスコミは取り上げます。会社にタイコかいな、システム会社なのにギャップあるなぁ。だからテレビにも雑誌にもいっぱい取り上げられます。
取り上げられたことで、学生さんもそれを見て「あの会社、オモロイな。いっぺん受けてみよ」ということで、人気が出ました。それで、たくさんの学生さんが受けに来て、いい人材も集まるようになりました。採用対策にもつながっているんです。
商品名もユニーク
おまけです。こちらの会社ではパッケージソフトも販売されていますが、商品名がユニーク。大学生支援システムシリーズは「熱血」シリーズ、健診業務支援システムは「健康一番」、院内感染防止対策システムは「診感染(しんかんせん)」でした。
IT運用サービスにも名前を付けました。サービスパッケージ「よーし」という名前で販売しています。指差し確認のイメージです。
商品名もオモシロくするだけで、楽しくなります。お客さんにも「なんやねん、『診感染』って」とイジッテもらえて、それで印象も深まります。名立ての由来を説明するのが、そのまま商品の紹介になるんです。
「名立て」とは、評判が立つようにすること。「子供に命名するような熱い気持ちを込めて商品名を考えているから、ネーミングでなくて『名立て』なんです」と小林社長はおっしゃいます。こだわり抜いた名前が、販促のツールにもなるわけです。
今ボクは、大阪でNPO法人「明るいシステム倶楽部」と一緒に職場を明るくする運動を展開しています。社員の活力を引き出し、明るい社風を定着させる仕組みを持っている会社を認証しており、認証会社も31社になりました。その栄えある第一号が、「鐘と太鼓」の仕組みを作ったケー・エス・ディーさんでした。
会社を明るくしようとすると、普通、売り上げを伸ばそうとか、利益を上げるために効率化しようとか、皆さん、そういうことを考えます。でも実際は、あいさつをしたりオモロイ商品名を考えたり、そしてそれがマスコミに取り上げられたりすることが、会社を明るくする素(もと)になってるんです。
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