18、19歳成人でも喫煙・飲酒禁止はなぜ正しいのか 「成人なら喫煙や飲酒も自己責任」に危うさ

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このように識者や弁護士でも安易に言い間違える状況で、民法改正で「新成人」になったばかりの宮田選手が、自分は成人になったのだから喫煙も飲酒も大丈夫と勘違いしていたのではないかというコメントもみられる。

弁護士を含む識者の多くが「未成年者は喫煙・飲酒禁止」と述べている状況で、それを聞いた者が勘違いすることはありえるだろう。しかし、宮田選手自身は勘違いしていたとの認識は示していない。

そもそも成人年齢が18歳になったのだから喫煙・飲酒も18歳でよいではないかという意見もみられる。「ひろゆき」(西村博之氏)は7月21日のXでのポストで「本来18歳から成人なので飲酒喫煙も成人が自己判断すべきものなのに、法の不整備で飲酒喫煙禁止という謎状態」と述べている。

野口健氏も19日にXで「成人してもタバコ、酒がダメなままなのが理解できない。成人を18歳に引き下げた時に見直すべきだったのでは」と述べている。

成人年齢が引き下げられたそもそもの理由

そもそも成人年齢の引き下げはどのような理由だったのだろうか。法務省は以下のように説明している(同省HP)

我が国における成年年齢は,明治9年以来,20歳とされています。
近年,憲法改正国民投票の投票権年齢や,公職選挙法の選挙権年齢などが18歳と定められ,国政上の重要な事項の判断に関して,18歳,19歳の方を大人として扱うという政策が進められてきました。こうした政策を踏まえ,市民生活に関する基本法である民法においても,18歳以上の人を大人として取り扱うのが適当ではないかという議論がされるようになりました。世界的にも,成年年齢を18歳とするのが主流です。  
成年年齢を18歳に引き下げることは,18歳,19歳の若者の自己決定権を尊重するものであり,その積極的な社会参加を促すことになると考えられます。

すでに投票権年齢が18歳になっていること、世界的に18歳成人が主流であることが主な理由だ。

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