共通点1 企業トップが実践する「徹底する力」
遠藤:良品計画が赤字決算から奇跡のV字回復を実現した経緯について、いろいろと伺ってきました(参照:第1回、第2回)。今後、さらなる発展のために、松井さんが「目標にしている企業」はどこかありますか?
松井:いくつかありますが、やはりセブン&アイ・ホールディングス(以下、セブン&アイHD)ですかね。
遠藤:セブン&アイHDといえば、第3四半期に当たる2015年2月期の業績が売上高1700億円と過去最高を更新し、絶好調ですね。セブン&アイHDのどこが「目標」なのですか?
松井:良品計画も目指しているところですが、セブン&アイHDに見習うべき「3つの力」があると思っています。たとえば、最近、耳にして印象的だったのは、セブン-イレブンで扱っていた「クロワッサン・ドーナツ」のエピソードです。
遠藤:発売を開始したものの、あるとき鈴木敏文会長が試食をして、「これはダメだ」と言った約20分後には、全国の約1.7万店舗の商品棚から全部撤去された、という逸話ですね。
松井:ええ。企業としてのスピード感と徹底力がすさまじく、そこにセブン&アイHDの強み、「ひとつ目の力」があると思います。
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