3つある!無印良品・セブンの「意外な」共通点

好業績が止まらない!「強さの秘密」はこれだ

松井:セブン&アイHDの強みのひとつは、「クロワッサン・ドーナッツ」のエピソードに象徴される「徹底する力」です。全国の約1.7万店舗の商品棚から、鈴木会長の号令ひとつで、商品をアッという間に撤去できる、その実行力はすごいの一言です。

遠藤:確かに、企業にとって徹底力は強力な武器ですよね。でも、松井さんも、社風を変えるために「朝の挨拶当番」を導入し、それを徹底するために松井さん自身も挨拶当番に参加するなど、トップとして「徹底する力」を発揮されてきましたね。

松井:ええ、うちも「徹底する力」を根付かせるように、あの手この手の仕組みを作っています。「朝の挨拶」にしても、トップが本気で取り組んでいることを社員たちに見せないと、長年、しみ込んだ社風なんて簡単には変えられませんから。

遠藤:企業トップが率先して実践する「徹底する力」は、その使い道こそ違うものの、セブン&アイHDにも無印良品にも共通している点ですね。

共通点2 マニュアルを進化させる力

松井 忠三(まつい ただみつ)良品計画前会長。1973年、西友ストアー(現・西友)入社。1991年、良品計画に出向。代表取締役社長、代表取締役会長を歴任。

松井:セブン&アイHDに見習うべき「2つ目の力」は、うちも取り組んでいますが、「マニュアルを進化させる力」です。

遠藤前回も詳しく伺いましたが、良品計画でも、店舗で働く人たちがいろいろ改善提案を出し、業務マニュアルを毎月更新していますよね。

松井:そうですね。一方のセブン&アイHDは、エリア別に複数店舗を統括する責任者と、店長たちが集まって開かれる営業会議で、改善点などを議論しているようです。

遠藤:つまり、良品計画は社員やスタッフ中心の改善提案方式であるのに対し、セブン&アイHDは統括責任者と店長による会議方式と、「改善の方法」に違いがあるということですか?

松井:そう思います。加えて、セブン&アイHDは統括責任者も、会議のテーマを念頭に担当店舗を回り、彼らなりに調べることで、マニュアルの改善に一役買っているようです。ほかのコンビニは、各店長任せの割合が大きい分、結果としてセブン&アイHDの徹底度合いが際立っている状況で、それが業界シェア41.3%(2015年2月期)につながる「強さの秘訣」だと私は思っています。

遠藤:なるほど。「マニュアルを進化させる力」という点でセブン&アイHDと無印良品は共通しますが、店長級会議と社員提案という形式に違いがあるわけですね。最後の「3つ目の力」というのは?

次ページ両社に共通する「3つ目の力」とは何か?
ビジネスの人気記事
トピックボードAD
関連記事
  • ゴルフとおカネの切っても切れない関係
  • コロナ後を生き抜く
  • 新競馬好きエコノミストの市場深読み劇場
  • 最新の週刊東洋経済
トレンドライブラリーAD
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
トレンドウォッチAD
悪用された「ドコモ口座」<br>セキュリティーに3つの問題

「ドコモ口座」を使った預金の不正引き出し事件。背景としては、回線契約がなくても口座が使える「ドコモ口座」自体と、安全性の脆弱なシステムで口座接続していた銀行側の双方に問題がありました。情報漏洩の経路も不明で、今後の対応が問われています。

東洋経済education×ICT