「前向き思考」は米国ワーキングマザーに学べ 育児をしながら仕事で成果を出す秘訣とは

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シアトルのシンボルといえば、スペースニードル(タワー)とマウントレーニア。アマゾン、マイクロソフト、ボーイングといった企業のほか、シアトル系コーヒーショップの代名詞であるスターバックスもシアトル発祥だ

米国北西部に位置する、ワシントン州シアトル。真っ先に思い浮かぶのはスターバックスやイチロー選手が在籍していたマリナーズかもしれないが、Amazon、Microsoft、Boeingなどの著名企業が集まるビジネスの一大拠点でもある。

実力主義が浸透していると言われる米国企業。仕事の成果を問われる中で、ワーキングマザーたちはどのように仕事と育児との両立を図っているのか。今回はシアトルで働く2人のワーキングマザーを取り上げる。

自分のできることを提供し周囲の協力を得る

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1人目のワーキングマザー、ミワさんは日本人。シアトルに本社を構えるウェブサービスの大企業で働いて10年。現在の部署ではマネージャーとして約40人の部下を束ねており、管理職として重責を担っている人物だ。

日本で英語教諭として勤務した後、米国の大学院でさらに教育学を学ぶために渡米した経歴を持つ。転職が一般的に行われている米国では珍しく、同じ企業に勤め続けてキャリアを磨いている。

職場はフレキシブルな勤務体系を採っているので、社員は裁量に応じた働きかたをしている。

子どもが1歳、4歳とまだ小さいミワさん。朝30分の通勤時間には車内でブルートゥースを利用して仕事の電話をするなど時間を無駄にしないようにしているし、子どもと夕食を取るために午後4時半に必ず退社するよう心がけている。

基本的には、その日の業務が終われば退社する。勤務時間は自分で管理するものなので、残業という概念はない。何時間働いたかではなく、“できたか””できなかったか”で仕事は評価されるからだ。第1子が生後数カ月のころは、ご主人の協力のもと、3度も北京へ出張したこともあるが、第2子がまだ小さい現在は、出張はセーブしながら働いている。

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