「子どもから信頼される親」がしている話の聞き方 能動的な聞き方ならば子どもは心を開きやすい
親業の創案者であり、臨床心理学者でもあったゴードン博士は、この手法が少年たちのカウンセリングにおいても有効だったため、親業に取り入れることにしました。
「積極的」「能動的」と言うからには、相対するものとして「受動的な聞き方」があります。相手の話を聞いてはいるけれど、積極的、能動的に「聞いた」「理解した」ことを確認できにくい聞き方です。
その代表が「沈黙」です。ただ黙って相手の話を聞くのがもっとも受動的な聞き方と言えるでしょう。「相槌を打つ」のも受動的な聞き方のひとつです。「ふん、ふん」とか「ああ」などと言って反応はするけれど、やはり相手の話をいかに理解したかの確認はありません。
「能動的な聞き方」とは何か
同じ相槌でも「それで?」、あるいは「ああ、なるほど」になると、相手の話に興味をもっているという気持ちは伝わります。しかし、やはり受動的です。相手がほんとうに伝えたがっていることを自分が理解しているかどうかを確認していないからです。理解したかもしれないけれど、していないかもしれない。もしかしたら誤解しているのかもしれない。それを言葉で確認しないため、相手にも自分の真意が理解されたのかどうかわかりません。
「能動的な聞き方」では、相手の言いたいことや背後にある感情を、その都度、丁寧に確認していきます。先の会話の例では、「後片づけがイヤだと思っているのね」という部分が確認にあたります。
「私はあなたの言いたいことをこういうふうに理解したんだけど、それでいいの?」と言って、相手が投げてきたボールを投げ返します。同じボールが返ってくれば、子どもは自分が発した言葉の意味やその裏にある自分の感情を整理し、自覚し、より深く考えることができるのです。
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