他にも、何も準備をしなかったDさん夫婦のケースがあります。
「何も準備しなかった」資産家・Dさん夫婦のケース
Dさん夫婦には子どもがいましたが、遠方住まいのため、日常的な交渉がありませんでした。
Dさん夫婦がほぼ同時に入院となり、財産管理ができなくなったと病院のソーシャルワーカーから私に相談があったのです。
私が財産状態を調べることになり、ご自宅の鍵を預かっていろいろな書類を引っ張り出してみました。
Dさん宅には終活や遺言に関するチラシや記事のスクラップが大量にあったのですが、実際には老後のための財産管理をしていた形跡はいっさいありませんでした。
つまり、情報収集だけで具体的な準備を何もしていなかったのです。
Dさんは資産家で、税理士事務所とのつきあいもあったそうなのですが、事前に相談することもなかったそうです。
遠方住まいの子どもたちは状況を把握していないので、私が身元保証人となり、不動産収入の確定申告や未払いの医療費の精算などを苦労して調べ上げ、ひとつひとつ解決していきました。
現在はDさんに遺言書をつくってもらい、何かあった時は私と息子さんが連携しながら対応することになっています。
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