40代を突如襲う「ネガティブ思考」を変える方法 現状維持を選ぶか「チャレンジ」を試みるか

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このように自分に問いかけて、これまで進んできた道を振り返りまとめてみましょう。「キャリアの棚卸し」で現在地が把握できると、自然と「目的地=目標」が見えてくるはずです。

先ほどの「中年期の迷い」とは対照的に、「仕事は充実し、収入にも満足しているけれど、特に趣味などなく、休日の過ごし方がわからない」という状況に耐えられず、ネガティブ感情を抱く人もたくさん見てきました。

当然、心と体を回復させるために休みを取ることは大切ですが、やることがなさすぎるのもネガティブになる原因になります。

脳の興奮を抑えて心身をリラックスさせる「セロトニン」というホルモンがあります。これは別名「幸せホルモン」とも呼ばれ、セロトニンを生成するには、ある程度の活動が必要になります。例えば、適度な運動や食事、日の光を浴びるなど、何かしらのアクションが必要です。

その反対に、何もせずに家でダラダラしている、ボーッとして時間が過ぎてしまうといった週末を繰り返していると、セロトニン不足に陥り、幸せを感じにくくなってしまうのです。

「人との関わり」が幸せにつながる

休むことはもちろん大切ですが、身体を休める「静」の休養だけでなく、どこかに出かけてみたり、今までやったことのない新しい体験をしてみたりなど、積極的な「動」の休みが人生の満足度を高めてくれます。

ネガティブな自分のゆるし方
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家の中でじっと待っていても、新しい交友関係は生まれません。まずは勇気を出して自分から動き、人と関わりを持っていくことから意識してみてください。

ほかにも、SNSで知り合いに「いいね」やコメントをしてみる、学生時代の友人に久しぶりに連絡をしてみるなど、最初は人に対して何かしらの小さなアクションを起こすだけでもかまいません。

人との関係性を築くには、一定の時間と、多少の努力は必要になります。

誰かとつながりを感じられることで、今感じているネガティブ感情は少しずつ小さくなっていくでしょう。人との関係には、もちろん多少の軋轢は生じますが、面倒がらずに身近な人と関わることも心の平安には必要な要件です。

大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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