「Vision Pro」世界展開で改めて俯瞰するXR業界 生成AIとセットで進化する空間コンピューター

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アップルが各国での販売を開始したVision Pro。メタのQuestシリーズとともに、その足元を冷静に見つめ、アップルとメタの意図を探ってみたい(写真:アップル)

拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、複合現実(MR)といった技術を包括する用語としてXR(Extended RealityあるいはCross Reality)という言葉がある。メタのMeta Quest 3、アップルのApple Vision Proに代表されるMRを実現するヘッドマウントディスプレー(HMD)が登場したことで、このジャンルは“再注目”されている。

起源は35年前に遡る

しかし、長くテクノロジー業界を俯瞰してきた関係者からすると、“既視感”があるのも事実だ。XR関連技術の多くはVRから派生したものだが、実はその起源は古く35年前に遡る。

そうした中で、XR向けHMDデバイスが産業用以外で成功し、ビジネスブランドとして確立した例はない。コンシューマー向け製品としても、機能や適用範囲は拡大の一途をたどっており、市場規模も拡大はしているが、市場への定着に疑問もある。

こうした状況下、アップルが半年近いアメリカでの販売期間を経て、日本をはじめとする各国での販売を開始したVision Pro。メタのQuestシリーズとともに、その足元を冷静に見つめるとともに、アップルとメタの意図を探ってみたい。

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