中性脂肪を減らす「よいあぶら」一発で見抜く方法 「悪いあぶら」は悪玉コレステロールの原因にも

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オメガ3脂肪酸は中性脂肪を低下させる成分として注目されていて、かつおやいわし、さばなどの魚やアマニ油、えごま油、くるみやアーモンドなどのナッツ類に多く含まれています。

魚に含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)には、体脂肪を燃やす作用があるという驚きの報告もあります。

オメガ9脂肪酸は、HDL(善玉)コレステロールを増やしてLDL(悪玉)コレステロールを減らすという素晴らしい働きがあります。また、動脈硬化や高血圧の予防に効果がありますし、腸の働きを活性化し、便秘の改善にも効果があります。

オメガ9のあぶらの中でも、私のおすすめは、化学処理や熱を加えることなく製造されている、「エキストラバージンオリーブオイル」です。

ある研究では、1日スプーン3杯程度のエキストラバージンオリーブオイルを摂取することによって、心臓病や心血管疾患による死亡のリスクが30%も減少するという報告もあります。

「オメガ6」と「トランス脂肪酸」には要注意!

よいあぶらとされる不飽和脂肪酸ですが、2つだけ注意してほしいものがあります。サラダ油やごま油などに含まれるオメガ6脂肪酸と、トランス脂肪酸です。

内臓脂肪 中性脂肪 コレステロールがみるみる落ちる 血液と体の「あぶら」を落とすスープ
『内臓脂肪 中性脂肪 コレステロールがみるみる落ちる 血液と体の「あぶら」を落とすスープ』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

オメガ6脂肪酸は、体内で炎症を促進する物質を作ることに関わるため、とりすぎると体に悪い影響を与える可能性があります。基本的に、普通に生活していれば、オメガ6脂肪酸は十分に摂取できてしまいます。むしろとりすぎになりかねないので、要注意ということなんですね。

また、液体のあぶらを人工的に固形化するときに作られるトランス脂肪酸は心臓病のリスクを高めるといわれ、世界保健機関(WHO)では、トランス脂肪酸の摂取を総カロリー摂取量の1%未満に抑えることを推奨しています。アメリカでは、2018年6月からトランス脂肪酸の食品への使用が原則禁止されているほどです。

ちょっとややこしくなったので、よいあぶら、悪いあぶらを整理します。

よいあぶら…オメガ9脂肪酸、オメガ3脂肪酸
悪いあぶら…飽和脂肪酸、オメガ6脂肪酸、トランス脂肪酸

具体的にそれぞれどのあぶらが当てはまるのか、まとめましたので参考にしてみてください。

ただし、よいあぶらを多く含む食品にも、飽和脂肪酸やオメガ6脂肪酸も少量ですが含まれています。よいあぶらだからといって、極端にとりすぎるのは避けてください。また、カロリーのとりすぎにもなってしまいます。

(出所:『内臓脂肪 中性脂肪 コレステロールがみるみる落ちる 血液と体の「あぶら」を落とすスープ』より)
五藤 良将 医療法人社団五良会理事長、竹内内科小児科医院院長

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ごとう よしまさ / Yoshimasa Goto

1978年、千葉県生まれ。防衛医科大学校卒業、防衛医科大学校病院、自衛隊中央病院、自衛隊横須賀病院などで自衛隊医官として勤務。その後、津田沼中央総合病院など経て2019年9月に竹内内科小児科医院を継承し院長となる。生活習慣病をはじめとし、診療は多岐にわたる。訪問診療や往診、夜間・休日診療、オンライン診療と、あらゆる方法で最初に患者を診る。「診断や治療についてわかりやすく説明する」「無駄な治療や投薬をしない」「病気と付き合いながら人生を楽しく」「医療の進歩にあわせた新しい治療を提供する」がモットー。

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