「報連相を徹底しろ」は今どき通じるのかを考えた かつてはビジネスの基本として叩き込まれたが

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電話で相談する女性
「最近の若者は報連相を知らない」、そう嘆く前にまずは上司自身も報連相ができているか、自らを振り返ってみませんか(写真:TAKA-HERO / PIXTA)

時代がどんどん変化していく。そんな中で職場の人間関係の悩みはますます広く、深くなっていると思う。多様化しすぎていて、専門家でも太刀打ちできないことが増えているのだ。

特に上司と部下との関係はデリケートだ。10歳も20歳も離れた部下ならば、悩みが深すぎて思考停止になるレベルであろう。

しかし決してあきらめないでもらいたい。何事も原理原則である。ビジネスコミュニケーションの基本さえ押さえれば、たいていの悩みは解消するものだ。

今回は上司と部下とのコミュニケーション、特に「報告・連絡・相談」の「報連相(ほうれんそう)」に焦点を当てて解説する。部下育成や組織内コミュニケーションで悩みを抱えている方は、ぜひ最後まで読んでもらいたい。

「報連相」こそが最強のコミュニケーション

「報連相」と聞いて、「え? 今どき?」と驚いた人も多いだろう。

「報連相を徹底するだけで職場の人間関係が良好になるのなら、誰も苦労しない!」と思う人もいるはずだ。気持ちはわかる。

私は常々、職場の人間関係を良好にするためには、「衛生要因」に着目すべきだと言っている。

「衛生要因」とは簡単に言えば、「水」のように「あっても満足はしないが、ないと不満に思うもの」だ。仕事においては会社の方針と管理、上司との人間関係、労働条件などがそれにあたる。

逆の意味で「動機付け要因」がある。これは「満たされると満足するが、満たされなくても不満ではない」もので、達成、承認、仕事そのもの、責任、昇進などがある。

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