「報連相を徹底しろ」は今どき通じるのかを考えた かつてはビジネスの基本として叩き込まれたが

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ひどいのは、あとから連絡漏れが発覚することだ。たとえば課長のあなたがいないところで、部下が部長と次のような会話になったらどうだろう。

「来月、大事なイベントがあるのに、そんな呑気なことやっていていいのか? 課長から聞いていないのか?」

「え? 来月にイベントがあるんですか? 課長からは何も連絡を受けていませんが」

「なんだと?」

おそらく部下は「いつも課長は大事なことを連絡してくれない」とレッテルを貼るはずだ。こういった基本的なことを連絡せずにいたら、上司だろうと「減点」されるに決まっている。

普段からの連絡を怠っておいて、

「君の仕事をいつも評価しているよ」

「君の将来のキャリアについて相談に乗ろうか?」

と、部下の承認欲求ばかりを満たそうとするのは、"痛い"上司である。

正しい報告をするための2つのポイント

次に「報告」だ。

連絡と異なり、報告するときは「進捗」はもちろん、「変化」や「結果」も意識して相手に伝えなければいけない。

当然、上司は気になるから、

「この商談はどうなってるんだ? ちゃんと進捗を報告しろよ」

「あの研修は終わったのか? 終わったのならキチンと結果の報告をしなさい」

と、報告を怠る部下に小言を言う。しかし報告を怠る上司も多いのではないか。

「来週から4日間、組織風土診断のアンケートが始まる。必ず提出期限を守るように」

これは連絡である。それでは、報告とは?

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