トヨタ自動車が社会貢献事業の一環として設立した豊田工業大学が1位となった。私立大ながら国公立大並みの学費で優秀な学生が集まる同大は、前年の実就職率を16.3ポイント上回り3位から順位を上げた。
卒業生が132人と少ないことが有利に働く面もあるが、トヨタ自動車11人、豊田自動織機5人、アイシン、豊田合成、ダイキン工業が各3人など自動車関連中心のトップ企業に多くの学生が就職している。
就職者数最多は早稲田大
前年1位の座を豊田工業大に譲ったが、2位の一橋大は例年どおりの安定した就職状況を維持。就職者が多い企業は、同大OBの三木谷浩史氏が創業した楽天グループと大和証券が各25人、EYストラテジー・アンド・コンサルティング15人、明治安田生命保険13人など。3位の東京工業大は、ソニーセミコンダクタソリューションズ31人、日立製作所29人、NTTデータとソニーに各25人などが上位を占める。
比較的学部の少ない大学がトップ3を占める中、4位は総合大学の慶應義塾大学で7805人と多くの卒業生を輩出する。そのうち2891人が有名企業に就職し、44.2%と高い実就職率となっている。
有名企業の就職者数に注目すると、最多は10位の早稲田大学の3266人で、就職者が多い企業は、NTTデータ101人、楽天グループ93人、富士通82人など。次位は2891人の慶應義塾大で、1833人の明治大学(23位)、1701人の同志社大学(18位)、1491人の東京大学(24位)が続く。
情報化社会が進みDX人材の不足から理工系大学が強く、前出の豊田工業大や東京工業大をはじめ、名古屋工業大学(5位)、東京理科大学(6位)、電気通信大学(7位)、九州工業大学(8位)と、ベスト10のうち、6大学を占めている。
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