もし「給与遅配」が起きたら…正しい対処法は 三重のコミュニティFMで起こった"珍事"
三重県鈴鹿市のコミュニティFM「鈴鹿ヴォイスエフエム」で6月20日、全従業員8人が「退職願」を出したために、生放送ができなくなるという珍事が起こった。
報道によると、FMの従業員は給料日の19日に給与振り込みがなかったという理由で、その日中に退職届を出したのだという。一斉に退職願を出すという方法が功を奏したのか、会社は22日に給与の支払いをしたそうだ。
給料日の当日中に振り込みがないことが、生活にかかわる一大事となる従業員もいるだろう。一方、従業員がそろって退職願を出すという事態は、会社にとっては大打撃。一般論として、「給与遅配」が起きた場合、従業員はどのように対応すればよいのだろうか。土井浩之弁護士に聞いた。
まずは会社に説明を求めるべき
「労使関係次第で、答えは変わってきます。それまで関係が良好だった場合、従業員はまず、会社側に対して、『なぜ遅配が起きたか』という理由と『いつ支払うことができるか』という見通しの説明を求めるべきでしょう。
このとき、会社側に誠意がなければ、労働基準監督署や、地域の労働者が加入できる労働組合に相談に行くことも必要になるでしょう」
今回のケースは、遅配の当日に退職願を出しているというから、労使の関係がよくなかったのかもしれない。