参拝を済ませ、落合川沿いを東へ進んでいく。いすに腰かけて語らう婦人方、何をするでもなく川面を眺める老人――平日昼日中ならではの風景になごむ。もちろん私もその風景の一員である。
さらに東進すると、水辺まで降りられる「落合川いこいの水辺広場」が現れた。小さな子連れファミリーが思い思いの時間を過ごしている。近辺で発見したのであろう落とし物をまとめたボックスがあるなど、何ともゆるやかに、とめどなくのんきな空間だ。川の流れのように。
2000本の竹が壮観の竹林公園
さらに川を下り、橋を渡って少々歩くと竹林公園にたどり着いた。多摩北部都市広域行政圏協議会によると、従来の竹林を整備して1974年に公園として開いたもので、2000本の孟宗竹が茂っている。獣道のような歩行路を進み、飛び石を超えると思っていたよりも壮観だった。落ちて枯色になった笹の葉が積もり、竹の柵がえもいわれぬ風情を醸し出している。
そして至るところに設置している「たけのこを抜かないで下さい」という看板。おそらく最古のものだろうと思われる年季の入った看板は「たけのこをぬかないようにしましょう」と書いてあった。抜く人が絶えないため、手ぬるいメッセージから態度を硬化させたものと思われる。
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