「家族のためのものづくり」続ける父親エンジニア 自分の中でいかに当事者意識を育てられるか

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ー「何とかしてあげなきゃ」と思う気持ちが、ユーザー視点を得るためには大事なんですね。

はい。これは本業の上司でもあるロボット開発者の安藤健さんがよく使う言葉なんですが、“圧倒的当事者意識”をどうやって育むかという話でもあると思っていて。

当事者意識があれば「(じゃんけんマシーンの裏に)マジックテープをつけてあげれば、取外しが便利で、学校でもすぐに使えていいかも」とか「(電動車いすの台車に)取っ手をつければランドセルが引っ掛けられるね」など、細かい部分に気が回るようになる。それがユーザー視点に立つということだと思います。

たとえモジュール一つしか開発に携わっていなかったとしても、「この製品を作った担当者だ」という意識があれば、何か製品でうまくいかないことがあったときに自分事として申し訳ない気持ちを感じることができますよね。

小さな配慮一つに開発者の個性が出る

特に私が作っているものは、最終的には人に届ける技術であり、ものであるわけなので小さな配慮一つできるかはものすごく大事だと考えています。そうした部分に、製品から醸し出される開発者の個性が出るというか。設計じゃない部分にあらわれる個性みたいなものが、案外ユーザー視点をとらえた機能だったりすることも多いからです。

自分の中でいかに当事者意識を育てられるか。その努力だったり、日々の意識がユーザー視点を養うためには大切になってくるのかなと思いますね。

おぎモトキさん一家
おぎモトキさん一家。当初は「息子さんのため」だったものづくりはSNSや口コミで「うちにも作ってほしい」と声がかかり、提供先が広がっている。一家の奮闘に密着取材した様子が今月『真相報道バンキシャ!』で放送(https://youtu.be/PuGFiE-9u2E?t=10)され、大きな反響を呼んだ(写真:エンジニアtype編集部)

撮影/飯田徹 ※一部写真は、おぎモトキさんご本人より提供
文・編集/玉城智子(エンジニアtype編集部)

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『エンジニアtype』編集部

キャリアデザインセンターが運営するwebマガジン。「どう創る? これから先のシゴト人生」をテーマに、エンジニアの今後の仕事選択・働き方・スキルアップなどに役立つ情報を配信している。

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