グーグルは、テクノロジーで女性を支援する "産む性"は変わらないが働き方は変えられる
“イノベーション”という言葉から、何をイメージするだろうか。革新的な技術の発明、ドラスティックなシステムの変化などのイメージが強いが、本質的には「新しいアイデアから社会的意義のある新しい価値を創造すること」「人や組織、社会の大規模な自発的変化」を意味する。
だが、そんな大きな視点で考える以前に、私たち日本女性の働く環境には、解決しなければいけない課題があるように感じる。どのような要素があれば、人は自分の働く環境を変えられるのだろうか?。
創業当初から「イノベーションを起こし続ける」という命題に向かって走り続けてきたGoogle(グーグル)で、その社風をクリエイトするフレデリック G.プフェールト氏にお話を伺った。
誰もが企業人である前に個人
「世界をよりよくするための、次なるビッグアイデアを多くの人が求めている。そのアイデアを醸成するためには、イノベーションが必要だ」
そして「イノベーションを生み出すために必要不可欠なものがダイバーシティ(多様性)」と、ダイバーシティ推進のワークショップを開催するために日本を訪れたフレデリックさんは話す。誰もが企業人である前に個人であるということ、そして、働く社員一人ひとりのさまざまな事情や背景を受け止める“ダイバーシティな土壌”がなければ、イノベーションなど生まれないという発想が根底にある。
「自分が認められて仲間の輪の中にいる。そういうインクルーシブな環境でなければ、つねに斬新でイノベーティブなアイデアを生み出すことは難しいでしょう。組織や社会に自分が役立っていると実感できて、初めて人は自由に声を上げられるのです」